再生治療は、審美治療の「ヒアルロン酸注入」と混同される方が多いのですが、まったく異なるものです。再生治療は機能的な回復を目指し、長期的な効果を目的としているのに対し、ヒアルロン酸注射は審美的改善が目的です。効果は長続きせず、一時的な治療となります。
再生治療は優れた治療法ですが、手術をしなくても、歯周病基本治療の徹底だけでも大きな効果があります。
医師としては、なるべく手術のような侵襲的刺激を避けて治療するのがベストだと考えています。それでも手術を希望される方には、ベストを尽くして施術いたします。
歯には虫歯が無く健康であっても、その周囲の歯周組織に問題があれば、本当の意味で健康な状態とは言えません。一番解りやすいのは、歯肉退縮による歯根面露出です。歯根面露出は、単に審美的に問題があるだけではなく、知覚過敏の出現や露出歯根面虫歯の危険性が増加します。また付着歯肉の狭小もしくは喪失による歯周病の進行を励起します。歯周形成外科では、外科的に歯周組織の健全化を図ることにより、虫歯の危険性を低減させ、審美性も回復し、また、歯周病の進行を抑制する事が可能となってきます。あまり日本では聞きなれない分野ですが、スマイルを大切にする欧米ではかなり普及している治療です。近年では外科的侵襲を加えずに、骨を作る細胞を誘導して骨を作る方法もあります。